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※2001年8月1日(水)以降については、「随感録」を御覧ください。

2001年6月6日(水)

明日は久しぶりの都内での稽古会。前回17日から今日までの間で一番変わったのは、膝をぬいた時、体を沈めぬことの工夫だろう。
これは、先月関西に行く前日の24日、久しぶりに信州の江崎義巳氏と稽古をした際に、両手持たせの直入身で、江崎氏の指摘によって気づくことが出来たもの。
諸々の用件が重なってここ半年ほど私のところに稽古に来られなかった江崎氏だが、この間、手裏剣術の打法の工夫に、まさに身を削る稽古をしていただけに一段と体の感覚が向上しており感嘆した。例えば両手持たせの技で、私の微妙な起こりを適確に捉えて対応してくる。
今までは相撲的な常識がどうしても体にプログラムされており、相手が正面から当ってくるとつい腰を落としがちだったが、安易に腰を低くすればよいわけではないという事を、この日、江崎氏のお蔭で身に沁みて知ることが出来た。
ただ、この気づきは改めて思い返してみれば、2年ほど前、炭焼きの佐藤光夫氏のところで薪割りの工夫をしていた折、斧を振り下す時に自分が沈み込むと、体重は脚足の方にかかって斧に乗らないので、むしろ体に浮きをかけておいた方がいいという事を発見したことと重なっている。
この両手持たせの技にしても、取・受が替わって私の方が受となって、取の動きを封じるよう取の手首を持つ時は、決して安易に腰を落したりはしなかったから、身体の方はすでに分かっていたようだ。
ただ若い時の経験というのは恐ろしいもので、相手に持たれた状況で正面からいなし有りで頑張られると、ついつい「腰を落して」という事になってしまっていたらしい。
しかし今回の気づきによる工夫では腰を落さぬようにするが、膝はヌクから体がそのままではどうしても落ちてしまう。そこを、その膝のヌキに見合っただけの浮きをかけねばならない。私の技は最近段々と言語化しにくくなっているが、今回の術理も言葉を使ってはどうも上手く伝えにくくてもどかしい。
江崎氏が『願立剣術物語』にある、「『総て五体は釣り物也 頂きを天の天より通し、足は地の地に至る』ということではないでしょうか」と言っていたが、まさにこの言葉が今までで一番身近に感じられた。
しかし、「全くこれではどちらが師匠か分からない」と笑いがこみ上げてきた。もっとも私の稽古会は「共に稽古研究をしてゆく」という同志的集団を目指しており、私はいわば旗振り役だから江崎氏のような人物(他にも吉田健三氏はじめ数人いるが)が出てくるというのは、私が武術稽古研究会を創設した当初の目標からいえば結構なことではないだろうか。

以上1日分/掲載日 平成13年6月10日(日)


2001年6月21日(木)

最近は、下段に落した剣の構も変わり始め、体術の方も膝のぬきを行いつつ浮きをかけるから、胸から太腿の中間までが無くなった感じ。そして手の先行で肩は落ちるという体の使い方だから、術理を理解してもらおうと言葉で表現するのが段々難しくなってきた。
ただ技の利きは明らかに増している。もっとも、その利き方は有無をいわせぬ強さがあって、フワッとした技が好みの人には異和感があるようだ。しかし、硬くなったり柔らかくなったりは、私の技の変化の常なので、また変わることもあるだろう。

以上1日分/掲載日 平成13年6月23日(土)


2001年6月30日(土)

精神的には様々な波がある今日この頃だが、稽古、特に打剣はそうした波と関わりなく集中できる。
今は打剣の稽古とそれに関連したことが、一番私自身を支えているかも知れない。それだけに、稽古をすれば必ず発見があるが、最近実感するのは、「小手先の動きの醜さからどれほど抜け出られるか」ということが、何よりも技の上達を測る基準になっているということだろう。
具体的には、上体の浮きと膝のヌケによって居付きが解除されている時に、どれほどのことが出来るかという事。
その居付き解除の具合によっては、ここ数日間の蒸し暑さで、手之内に収めた剣が剣先(つまり指先も)を真下に向けても、掌の湿りで剣が指に貼りつき落ちてゆかないほどであっても、五間以上の距離が可能となる。
この際、手指は張りを持って伸ばし、手首がグニャつかないようにすること。こうすると、剣と手之内のなじみは難しいが、剣と手之内がなまじなじみがいいと、うねり系の゛投げ゛になってしまうから、この、現在は異和感のある動きが異和感なく感じられるように、稽古で動きを育ててゆかなければならないと思っている。
さて、今日から仙台の稽古。ここに書いたような気づきから、又何か進展があれば紹介させて戴こうと思う。

以上1日分/掲載日 平成13年7月4日(水)


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