2000年1月30日(日)
1月も、もうあと1日。今年はY2Kで緊張の幕開けとなったが、以後は一気に駆け抜けるように過ぎていった。そのため『交遊録』は1月も終ろうとしている今日、今年初めての更新という有様。
この1ヶ月いろいろあったが、9日、朝日新聞・関西版の『どこへ日本』の欄に名越康文・名越クリニック院長が載った。A4ほどのスペースで、これで我が畏友・名越氏の知名度も一層上がるだろう。御苦労なことだが時代の要請であろう。あれほどの人が多くの人々に知られないのは社会的損失。今年は大活躍に相違なかろう。
10日は岡山の小森先生、来館。例によって多くのヒントを得た。
12日は神奈川リハビリテーション病院の理学療法士・北村啓氏が知り合いのK氏と来館。理学療法の立場から、井桁術理からはじまる一連の私の動きと技に関心を持たれたようで、2月11日、同病院で開かれる勉強会『臨床動作分析基礎コース』の講師に、東大でアフォーダンス(認知科学の一分野)を研究されている佐々木正人先生と共にお招きを受ける。現在のリハビリ患者の相当数が自殺のし損ないの人だ、という話は「なるほど」と思うと同時に驚きを禁じ得ない。人間が生きていくには辛い時代なのだということをあらためて思う。
17日、作家の多田容子さんとの対談の載った『鳩よ!』(マガジンハウス)が発売。多田さんと出会った5年前、そのうち雑誌で対談しましょう、と言ったことが実現した。
18日からは仙台の稽古会に行く。
翌日は、いつもなら炭焼の佐藤家に行くのだが、雪の心配もあり、今回は仙台市民図書館郷土資料室の渡辺洋一氏にいろいろ話を伺う。いくつもの常識を覆す旧幕時代の話を伺うことができた。
24日は立教大学教授の前田英樹氏が出版社のT編集員とともに来館。10年くらい前から前田氏との間で出ていた武術についての共著の企画をいよいよまとめましょうという話。私としても大いに乗気だが執筆時間がどれくらいとれるか心配。とりあえずやらなければならない合気ニュースの原稿はまだまだだし…とか思いながらもついつい企画にどんどん手を貸してしまう。
この日、桐朋学園のH先生から、桐朋のバスケットボール部は東京都の大会で決勝までいったけれど、決勝で負けた、との電話が入る。いままで最高がベスト8入りだったということで各方面から注目されているらしい。ただ、強くなった理由が古武術にヒントを得てナンバで走ったり、ということを聞くと多くの人達がひいてしまうらしい。今後の進展に期待したい。
以上1日分/掲載日 平成12年2月1日(火)