2001年8月1日(水)
ふと気づけば、もう7月は終っていた。暑さがそれほど苦にならない私にとっては、8月と聞くと何かもう秋がそこまでしのび寄っている気がして、ちょっとうら淋しい。
急ぎの校正やら秋のイベントの企画相談やらで、7月の後半は早送りで日が経ってしまった感じだが、技の方も細やかな気づきはいろいろとあった。
しかし、とにかく7月の気づきを「ひとこと」で言えば、「仕事は宙でしろ」ということだろう。数年前、「浮くしかない」といった言葉を、あらためてあの時以上の切実さで思い返す今日この頃だ。
切込入身も、こちらの切り込む前腕を、相手に゛捧げ持ち゛の時のように左右からガッチリと持たれ、あるいは持たれる同時に右か左にいなされるという、今までに私が考えた中で最も取にとってやりにくい状況下で行なっても技が通りはじめたから、この気づきはかなり信頼性があると思う。
7月27日は、久しぶりに桐朋高校へ行き、中学生も含めたバスケットボール部員へ技の実演と解説。
この様子はNHK教育テレビのETV2001で、桐朋の金田伸夫監督に焦点をあてた゛名物先生゛という企画の中で、来月半ば過ぎに放映されるらしい。
同じETV2001で、来週竹内敏晴先生と私との対談が放映になるので、同じ番組に同じ人物があまり間を置かずに出演するのは問題があるとの事で、当初、私は出ない筈だったのだが、その後企画方針が変わり出ることになった。
久しぶりに桐朋に行ってみると、随分と研究熱心な生徒が何人もいて頼もしく感じた。
この日、桐朋学園大学の「名物先生」らしい、矢野龍彦助教授もおみえになっていて初めてお会いしたが、御挨拶をさせていただいたと同時に「ああ、この人には話が通るな」という直観通り、中高生相手の実演稽古の後、食事を共にしながらお話しさせて戴いたひとときは楽しく、又ひとつ輪が拡がった感じがした。
今月は4日に理学療法士の方々との勉強会があるが、何かそうした折でも輪が拡がり、学ばさせて戴くことがあれば幸いに思っている
以上1日分/掲載日 平成13年8月6日(金)